美容室でトリートメントを勧められたけど、自宅でのトリートメントと何が違うのか知りたい、という方もいらっしゃるでしょう。

このページでは、トリートメントをヘアサロンでやると期待できる効果や、美容室のトリートメントを長持ちさせるコツについて解説します。

ダメージヘアの原因

髪の毛はダメージなどが原因でキューティクルが剥がれたりめくれたりすると、髪の内部にあるたんぱく質や水分が流出して、髪が乾きやすくパサパサした状態になってしまいます。

さらに、本来うろこ状に重なり合っているキューティクルが傷つくことで、形状が乱れて見た目も艶のない状態になってしまいます。

このような髪が傷んだ状態になるのには以下のような原因が考えられます。

紫外線

紫外線が髪に当たると毛髪を構成しているアミノ酸が酸化して別の物質に変化し、毛髪を構成しているケラチンタンパクがダメージを受けます。

そのほか、紫外線による乾燥もダメージヘアの原因となります。

摩擦

髪は摩擦が起こるとキューティクルが擦れてダメージにつながります。
特に髪が濡れた状態は摩擦が起こりやすいため、注意が必要です。

キューティクルは髪が濡れると開くという性質がありますので、髪を乾かさないまま寝てしまうとキューティクルが開いたままの状態で摩擦が起こり、ダメージにつながります。

ドライヤー・アイロンによる熱

キューティクルは熱にも弱い性質がありますので、ドライヤーやアイロンを使用する際は一ヵ所に熱があたり続けないようにすることが大切です。

アイロンを使用する際は、低い温度で何度もやり続けると髪を傷めてしまいますので、高温でサッと巻くのがコツです。

ヘアカラー・パーマ

ヘアカラーはキューティクルを開き髪の内部を染色するアルカリ性の薬剤です。
パーマ液は髪の結合を切断しロッドで形を付けたあと再結合する薬剤です。

どちらも髪に大きな負担をかけるためダメージにつながります。

ブリーチ・縮毛矯正

ブリーチ剤は髪のキューティクルを剥がす薬剤が含まれています。
縮毛矯正は美容室の施術の中でも特に強い薬剤を使います。

どちらも髪へ大きな負担をかけます。

サロントリートメントで得られる効果

美容室で行うサロントリートメントの効果には「毛髪補修効果」と「ダメージ予防」の効果があります。

毛髪補修効果

毛髪補修効果とは、髪の毛内部にうるおいと栄養成分を浸透させ、髪の内側からダメージヘアを補修する効果です。

サロントリートメントと市販のトリートメントの大きな違いは成分の分子の大きさの違いと、栄養成分の多さの違いです。

サロントリートメントは分子が小さく、髪が傷んでできたダメージホールに成分が入りこみ、穴を埋めるように補修します。

また、美容室のトリートメントはステップトリートメント言って、数種類のトリートメントを重ね付けし、髪に必要な栄養素を複数与えることができます。

同時に髪の表面をコーティングし、キューティクルを整えて手触りの良い滑らかな髪に仕上げます。

ダメージ予防効果

ダメージ予防効果は、トリートメントで髪をコーティングすることによってドライヤーやヘアアイロンなどの熱から髪を守ります。

また、髪の表面がコーティングされることで、摩擦によるダメージを予防し絡まりが少なくなり、指通りの良い髪へと仕上げます。

美容室でのトリートメントを長持ちさせるコツ

せっかく美容室のトリートメントでツヤツヤになった髪はできるだけ長持ちさせたいですよね。
トリートメントのもちを良くするには、毎日のヘアケアでちょっとしたことに気を付けることがポイントとなります。

頭皮を優しく洗い上げるシャンプーを使う

サロントリートメントはもちろん、ヘアカラーなどのもちを良くしたり髪のうるおいを保つためには、洗浄力がマイルドなシャンプーがおすすめです。

洗浄力が強いシャンプーは頭皮に必要な皮脂まで取り去ってしまい、髪に負担をかけてしまいます。
アミノ酸系シャンプーなどを使用することで頭皮や髪を優しく洗い上げ、頭皮トラブルや髪の傷みを防ぐことができます。

もし、どのようなシャンプーが良いのか分からないという場合は、美容師さんに相談してみると良いでしょう。

正しいシャンプーの仕方を実践する

普段のシャンプーも正しいシャンプーのやり方を実践するだけで、髪の毛へ無駄なダメージを軽減し、トリートメントを長持ちさせます。

まず、シャンプー前には髪全体をブラッシングしておき、汚れを落としやすくしておくことが大切です。

シャンプーを付ける前に1～2分、しっかりと湯洗いをしましょう。
湯洗いで8割の汚れは落ちると言われています。

軽く濡らすだけの方が多いですが、頭皮までしっかりと濡れるようにシャワーをかけることで、シャンプーの泡立ちも格段に変わります。

シャンプーはしっかりと泡立ててから髪につけ、頭皮を指の腹を使って優しく洗います。

熱すぎるお湯はNG

すすぎの際、お湯の温度が熱すぎると髪の内側にまで浸透している成分も一緒に流れてしまい、トリートメントのもちを悪くしてしまいます。

40度を超えるような熱いお湯は避け、38度程度のお湯を使用します。
また、すすぎ残しがないよう、しっかりとすすぎます。

シャンプー後はドライヤーですぐに乾かす

シャンプーしたあとはなるべく早くドライヤーを使って乾かすことも大切です。

髪を濡れたまま放置してしまうと髪の内部にある水分やたんぱく質が失われてしまいます。
濡れた髪は摩擦を受けやすい状態ですし、キューティクルも開いたままですので、シャンプー後はすぐに乾かす習慣を付けましょう。

最後に冷風で全体を冷やすとキューティクルが閉じ、ツヤツヤの状態に仕上がります。

アウトバストリートメントを使う

日常的なヘアケアにはアウトバストリートメントがおすすめです。
アウトバストリートメントとは洗い流さないトリートメントのことで、ミルクタイプ、オイルタイプなど、さまざまなタイプがあります。

アウトバストリートメントにはヒートプロテクション効果のあるものもあり、ドライヤーやヘアアイロンの熱から髪を守ってくれるものもあります。

ダメージヘアをケアするためにもアウトバストリートメントの利用が効果的です。

2カ月に1回美容室でトリートメントをするのがおすすめ

美容室のトリートメントの効果やトリートメントを長持ちさせるコツなどについて解説しました。
サロントリートメントは髪の状態やトリートメントの種類によるものの、2カ月に1回のペースで行うと効果的とされています。

カットやカラーなどの施術で美容室に行く際は同時にトリートメントをすると美髪を保つために有効です。